俳句、第2期はじまる

この1年間、ずいぶん俳句について、まじめに考えてきました。


CoSTEPの受講生でも、札幌近郊外に住んでいる方はご存じないと思うので解説しますと、「科学と場所」をつなぐ「散歩でサイエンス」の後を継ぎ、昨年秋から、CoSTEP受講生はライティングの実習・演習の課題として
「十七文字のサイエンス」という連載を書き、北海道新聞で掲載していただいています。


森羅万象、一瞬の自然現象などを切り取る俳句は、科学と親和性が高い。俳句から喚起される科学の話を1000文字程度のサイエンス・コラムにし、同時に新鮮な視点で俳句も味わっていただこうという趣旨で始めた企画です。


おかげさまで好評。


いよいよ7月からは書き手が3期生から4期生に移りました。


残念なことに、札幌圏版にしか掲載されないので、CoSTEP受講生でも、札幌近郊にお住まいの方しか読むことができません。道新さん、Webに上げてくれないかなあ・・・。そうすれば、全国の選科生にも読んでいただくことができるのに。


4期生、1作目は「プラタナス 夜もみどりなる 夏は来ぬ  石田波郷」で、明るいところと暗いところでは、人間の視覚に鮮やかに映る色が違うという「プルキニエ現象」を取りあげました。
俳句の描いた情景が、科学の話によって、ますます鮮やかに浮かび上がる素敵な作品に仕上がっています。

2作目は「念力の ゆるめば死ぬる 大暑かな  村上鬼城」。発汗機能について話を展開し、季節感あふれる作品になっています。


現在、3作目を準備中。


科学の話について、取材をするだけでなく、作者について、句に描かれた情景についても念入りに取材します。


たった17文字からなる俳句。1句に描かれる世界はシンプルですが、その作者について調べ、他の作品をあわせて読んでみると、また違った情景が浮かんできます。
俳句界には、そんな風に俳句を解釈してはいけないという意見も歴史的に出ては消えたり・・・。勉強になります。


俳句についてご研究されている参考になるサイトもたくさんあります。


英語バージョン、仏語バージョンもあるこのサイトは、世界中の俳句ファンの役に立っているんしょうね。
http://www.big.or.jp/~loupe/



連載は来春までは続く予定。
全国のみなさんに読んでいただける方法を考えています。