「さっぽろサイエンス観光マップ」を全国展開する?

さっぽろサイエンス観光マップ」と同じような「サイエンス観光マップ」を、札幌だけではなく全国に広げて(または全国各地域で)できないか、と考えてみたりする。このような活動が色々なところに広がってくれると確かに楽しい。しかし、いくつかハードルもある。


地域性があってこそのマップ。各地域”毎”に実施するならその地域のイメージとうまく結びつくだろうが、一つのマップをあまり広域にしてしまうと、読者にとっての親しみが薄れてしまうかもしれない。また、書き手にとっても、地域を限定することで自分たちの住む街についての情報を交換しあったり、他の者の記事に触発されたり、という相乗効果が生まれていたと思う。


それから、コンテンツのクオリティ。科学的な正確さを保ちつつ、いかに分かりやすく説明するか。そんなことは科学技術コミュニケーションの基本だ、とおっしゃるかもしれない。もちろんそうだが、簡単なことではない。特に、サイエンス観光マップのように毎回多岐に渡る分野をとりあげるようなものだと、書き手個々人の持つ専門性や情報収集・分析能力でどこまでそれをカバーできるのか、という問題がより顕著に浮かび上がってくる。


とはいえ、各記事毎、全ての分野に監修者を立てるというのは現実的ではない。たまたま今日、サイエンス観光マップを読まれたある専門家の方から、記事についてご指摘のメールを頂いた。このように親切にご指導いただけるのはむしろ大変ありがたい。我々は、教員も含めたメンバー同士でコメントしあい、記事のクオリティを上げていくように努力してはいるが、こうしたご協力をいただけると実に心強い。


扱う地域範囲の拡大にともない、制作に関わるメンバー数を拡大していった時に、このようなコンテンツのクオリティが果たして保てるのか?保つためには、プロジェクトにおいてどういった条件を整備する必要があるのだろうか?


更には、書き手側のモチベーションをどう保っていくかというのも重要な問題である。長丁場、コンスタントな記事執筆。軌道に乗ってしまえばオンラインでだいたいのことは済ませてしまえるとはいえ、初期、そして節目節目でのフェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションが実は大変大きな役割を果たすことを改めて感じた。


さて、「さっぽろサイエンス観光マップ」という活動を札幌という街から広げていくには、どうすればいいだろう。
みなさん、何かいいアイディアありませんか?(石村)