教育プログラム報告セッション

17日は我々コーステップのメンバーの発表の日。

千歳を発つときに、「僕はジャーナリストは辞めたんだ」なんてうそぶいていた隈本さんが、会場にしっかりビデオカメラを持ってきていて、学会の様子を細かに撮影していた。コーステップのe-ラーニングでは、自宅で勉強する受講生の方に、少しでもコーステップを近く感じてもらおうと、毎月コーステップの近況を報告するビデオレターを作成している(隈本さんのアイデア。そして、制作も全部自分でやってしまうところが、隈本さんのすごいところ)。
次のビデオレターには、発表ぎりぎりまで原稿を練っている往生際の悪いスタッフの姿が映っているだろう。

発表は午後4時半から。
我々の参加したセッションは、世界の科学コミュニケーション教育がテーマだった。


オーストラリアから「ワールド・ワイド・デイ・イン・サイエンス」の報告。

「ワールド・ワイド・デイ」はインターネットを使ったヴァーチャルイベント。

高校生からポスドクまで、世界中の若者が、自らサイエンスに関わる体験をし、
それをブログやその他マルチメディアを使って報告する。

今年は150人が参加。

学生に理系でのキャリアパスを考えてもらうのが目的だが、目的はなんでもいいというゆるさがまた、オーストラリア的な雰囲気だった。


アメリカからはコーネル大学の先生が報告。
途上国では、サイエンス・コミュニケーションなどのパブリック・コミュニケーションは、政府が主導ですすめており、これらを発展させるための専門的な人材教育の必要がある。ということで、コーネル大学南アフリカとブラジルの大学に協力して、これらの国で行った科学コミュニケーション教育について、発表。

そのあとはコーステップの教員5人が発表。
7人いる報告者のうち、コーステップが5人だった。

石村さんのサイエンス・観光マップは、イギリスとカナダの研究者から反応があり、
カナダの研究者からアイデアを使わせてほしいとの申し出あり。コーステップの開発する科学コミュニケーションが世界をうならせるものであることが判明。さすが、コーステップの頭脳、石村さん!

最後は韓国から。
LG電気(韓国のビッグカンパニー)がやっている科学館の活動紹介。


終了後、筑波大学で科学コミュニケーションを教えているオーストラリアから来た女性と話をする。北大に見学に来たいと言っていた。彼女はセッションの中で、「コーステップでは英語の教育は行っていないのですか」という質問をしたので、我々の英語があまりにもまずく、いやみを言われたのかと身構えたが、実はそうでなく、終了後、北大の取り組みが素晴らしいので見学に行きたいと話しかけてくれた。自分が北大で教えることも視野に入れての発言だったようだ。

セッション終了後は、ウェルカム・パーティー。着席スタイルだったので、たくさんの人とお話することはできなかった。しかし、東大の佐倉先生の隣に座り、研究のためのアドバイスをもらうことができた。収穫の多いディナーだった。