ぼくらのチームのリーダーは

5月10日、いよいよコーステップ第4期が開講しました。
本科22名、選科A31名、選科B30名の受講生の皆さん、
一年間(といっても、ほんとは、たった10ヶ月)よろしくお願いいたします。


開講式には、国立天文台広報室長の渡部潤一先生から、
天文台広報と、冥王星「降格」と報道の問題の
2つのテーマについて楽しいお話が聴けました。


お約束「宇宙人はいるんですか?」の質問に対しては、
間髪をおかず「います」。
「宇宙人はいる」
なんと、勇気が沸いてくる言葉でしょうか!


この広い宇宙にもし、知的生命体がいるとして、
科学技術コミュニケーションについては、どう考えているでしょうか。
ぜひ、交流したいものです。



さて、開講式に引き続いては、開講ガイダンスです。
ここからは、一般のお客様はお帰りになり、4期受講生のみが聴講するCoSTEPの授業の始まりです。


ガイダンスと言えども、CoSTEPはおろそかにしません。
我らがCoSTEPの頭脳中心、石村源生が寝ずに準備した
ガイダンスです。



本年度のカリキュラムは、昨年11月ころより、スタッフ全員で
ほぼ1週間に一回午後全部をつぶして準備してきました。


ゲンセイのお話は、まずこの苦労話から始まりました。
「カリキュラム会議を前に、スタッフから、これまでのCoSTEPのカリキュラムについてアンケートを取りました。スタッフが書き込んだカリキュラムについてのコメントは、文字数にして22000字ありました」



2万2000字!!



今年のカリキュラムは、スタッフのこの熱い想いの結晶であり、
カリキュラム委員長だったゲンセイの3年間の想いを形にした
芸術作品でもあります。



カリキュラムは三つの柱から構成されています。


I. 科学技術コミュニケーション思考
II. 情報の分析と行動のための計画づくり
III. 科学技術コミュニケーション実践


これがさらに、7つの構成要素に分解され、
講義・演習・実習の三つの授業スタイルの
それぞれで学べるように埋め込まれています。


去年に引き続き、それぞれの分野の第一線で活躍する
講師をお招きする講義は、9つのモジュールからなり、
科学技術コミュニケーションを体系立てて勉強できるようになっています。


ガイダンスは、このカリキュラムの真髄を視覚的にもわかりやすく
作られたパワーポイントですっきり見せてくれました。


ゲンセイはどうも、6月のPCSTという学会(於スウェーデン)で
この芸術的ともいえるまでに洗練されたカリキュラムを世界に向けてアピール
してくるつもりのようです。


CoSTEPのカリキュラムは、すでに2月にアメリカで開催されたAAASの年会会場で、訪れる欧米の科学コミュニケーション教育者たちから、「世界一充実している」「我々の取り組みも之には及ばない」との絶賛を受けています。



ゲンセイのプレゼンの最後は、
模様でした。


この写真を見てください。
みなさん、何の模様かおわかりになりますか?

私はわかりませんでした。



さて、次の写真です。



CoSTEPのロゴをかぶせてみると、それまで見えなかった
ある文字が見えてきませんか。
よーく見てください。



そうです。
科学の「科」です。


ゲンセイは、科学技術コミュニケーションの活動を表現した
ロゴマークをかぶせることで、この隠れた文字を浮かび上がらせたのです。



「現代は情報があふれている。皆さんは日々、このように断片的な情報に囲まれているが、それらをある切り口で見たときに、何か別の意味あるものが見えてくることがあるのではないか」



ゲンセイの語りは、この一枚の模様のマジックで、
見事にわたしたちの胸にすとんと落ちてきました。


まさに、マジックでした。


翌11日は、午前中は、三上さんの「実習入門」。
三上さんもこの2日間、ほとんど大学に泊り込みで準備していました。
授業では、三上さんが提示した「○○を編集する」というテーマについて、CoSTEPのスタッフがそれぞれ、自分のこれまでの活動の経験から、「編集」の意味を語る映像も流されました。
この映像は、あらかじめ新任のスタッフ藤田さんが撮影・編集してくれたものです。
(ちなみに、この映像は、近日中にCoSTEPの公式サイトから一般公開される予定です。乞うご期待!)


11日午後は、ゲンセイプロデュースのワークショップ
「このチームで何ができるか2008」
スタッフ総出で、ファシリテーターを務めました。


お昼からの1時間半で、約6人一組のチームができる
ベストパフォーマンスの科学コミュニケーション活動を考えます。
どのチームも個性的な企画を作り上げてくれました。


終了後、遠方から来た選科Aの受講生のみなさんが、名残惜しそうに
その他の受講生の方々とアドレス交換をしていました。
次に会うのは、夏です。


この開講の日を迎えるまでには、募集要項の発表、入試の検討、新しい受講生の学びを支援するサイトの構築など、年明けから準備を進めてきました。Webシステムの準備をしていた佐藤さんは、連休返上で仕事をしてくれました。
デザイナーの大津さんは、3期修了から、4期の受講生の募集、開講式まで、一貫したデザインの素敵なポスターを突貫工事で作り続けてくれました。開講式のポスター、私大好きです。
後日、このブログでもご紹介しようかしら。



「このチームで何ができるか」
我々スタッフ一同も、ベストパフォーマンスを出すべく、
2008年度を走り出しています。


チームコーステップ第4期、いよいよスタートです。



おまけ

ワークショップを終えて笑顔のゲンセイさん