科学を伝えるグラフィック・デザイン

伝えるためには、あらゆるコミュニケーションの方法を試してみなくちゃ。あらゆるとまで言わなくても、イラストやデザインは、実に基本的で、実に有効な表現方法だ。CoSTEPスタッフにはデザインの専門家が加わっている。言葉だけじゃない。視覚に力強く訴えるデザインにも関心を持って、取り組んでほしい。
そんなわけで、海外でサイエンス・グラフィックを学んだこともある、竹村さんに講師に来ていただいた。竹村さんはCoSTEPのロゴを作ってくれた人でもある。

演習のはじめに、竹村さんの今までの作品や、イギリスの著名な科学雑誌であるNew Scientistの表紙デザインについて、コンセプトを解説してもらった。それから、竹村さんがアメリカで学んだ論理的なグラフィックデザインの構成法についてのレクチャーを受けた。
レクチャーの後、受講生自らポスター制作。まずはくじ引きで割り当てられたポスターのテーマに従って、キーワードを抽出。あるキーワードから段階的に下位のキーワードを連想し、チャートに書き込んでいく。これらのキーワードが、ポスターのグラフィックの構成要素となるのである。

その後、スタッフが用意した様々な図柄、大きさのイラストを活用しながら、実際にポスターを作っていく。「自分は絵心が無いから、、、」という不安な声もちらほら聞かれたが、始まってみると皆さん楽しそうに、熱心に取り組んでいた。出来上がった作品はどれも受講生の皆さんの個性が反映された、とても興味深いものだった。竹村さんも、一枚一枚デジカメで撮影しておられた。